2024.2.4
ころりんちゃんの思い出
コロちゃんとのエピソード
はじめて家に連れてきたときは生後3日目のヒヨコでした。
ニワトリの仲間は産まれてすぐに自分で水を飲み、エサも食べると聞いてはいましたが、
家に連れてきてはじめて自分で水を飲むところを見た時、
このチビ助はなんと力強いかと感動していると、
窓辺のカーテンが風で揺れ、それはそれは穏やかな春の風が吹きました。
ヒヨコの成長は目を見張るものがありました。
数時間見ないだけで、どんどん大きくなるのです!
動くものを親と認識して付いてきたり、階段も登れるようになりました。
庭で飼い始めてからは表札の上にまるで風見鶏の置き物かのように座っている事もありました。庭で死んだように両足を伸ばし、よく日向ぼっこをしていました。
2歳になった頃からは私が出店する「バードウォッチング体験」のイベントに連れて行くようになりました。野生の鳥を観察するバードウォッチングでは、触れ合う事はほぼ皆無です。小さな子を対象にする上で、触れないというのはハードルが高い…そこで、コロちゃんに一役買ってもらったのです。
鳥の温かさ、目や耳や足、翼や竜骨突起などの鳥特有の体の仕組み、そして、こんなニワトリ達を私たちは食している事を大人の方に共有したいと思いました。
コロちゃんにとっては、慣れない場所で知らない子どもに抱かれるのは、おそらくストレスでしかなかったかもしれません。それでもそれを超えた価値があるのではと感じていました。
イベントでは、豊橋公園、伊良湖、津具グリーンパーク、お花屋さんや売木村のキャンプ場などに付いてきてくれました。ニワトリを飼おうか検討中のお友達が暮らす古民家にも遊びに行きました。
飼い主はとにかく外で遊ぶのが好きなので家族や友人といつも野原に連れていき、バッタをとって(コロの大好物)ピクニックをするのが何より幸せでした。
2年半前、2021年の梅雨時に、ビタミン不足からか「脚弱」という神経系の病気になり、翼がだらんと伸びてしまい、上手く立てなくなってしまった事があり、行きつけの獣医さんに診てもらいました。
注射を打ってもらいましたが、獣医さんからは「覚悟しておいた方がいいぞん」と言われました。
実は翌日から私は山梨への出張がありました。その事を先生に話すと「連れていきなさい。看取るなら自分が看取ってあげたいでしょ」と。私は連れて行く事によるストレスなどのリスクを心配していましたが、先生はそう後押ししてくれました。
その日の晩は持ちこたえ、翌早朝、初めての高速道路は緊張で震えそうになりながらハンドルを握りました。仕事先ではみんなが心配して、コロの好きなバッタや毛虫、蜂の子までたくさん捕まえてきてくれました。夜は心配で、大きな買い物バッグにコロを入れてこっそりビジネスホテルの部屋に連れ込みました。
大好物をたくさん食べたおかげで、みるみる元気になっていきました!
それからは、一緒にいる時間をもっともっと大切にしようと思いました。
災害時にも役立つし!とペット用のリュックを買い、ハイキングにもいきました♫
「可愛くて役に立つ」私の愛読書である『ニワトリと暮らす』のキャッチフレーズです。
コロはニワトリの可愛いさと面白さを教えてくれ、私の人生を楽しく彩ってくれました。
最期は突然の事で、悲しくてたまりませんでしたが、どうせ悲しいお別れをするなら少しでも心が温かくなるような、良い思い出に残るようなお別れ会をしてみたいと思いました。
可愛いおくるみに包んでもらった姿はまるでコロが赤ちゃんに還ったような感覚になりました。事前に「何枚でもいいので写真を送ってくださいね」と言って下さり、流してくれたスライドショーはとても良い思い出になりましたし、写真を選ぶ際の振り返る時間が心を癒してくれるような気がしました。
スタッフの方がコロを抱っこしてくれたり、終始気持ちに寄り添ってくださったり、世の中にこんな温かな場所があるのかと、とても感動しました。
温かく送ってくれたスタッフの皆様のおかげで本当に幸せな『ニワトリと暮らす』を体現できたと思うのです。
コロちゃん、いっぱい楽しませてくれて、幸せをくれて、ありがとう!!
いつまでも大好きです!!